2012/04/21

平安二段・後編(HEIAN NI DAN 2/2)

さて、平安二段の後編です。画像作りがなかなか大変で、アップも遅れがちです。

前編は、挙動11の右前屈立、右中段四本貫手のところで終わりました。
今回は、挙動12からです。
あと、すでにこれまでに出て来きた動作が、繰り返し出てくることは多々あります。その場合細かい動作(例えば下段払の前の構えとか、このすぐ後↓にある絵のような手刀受けの受ける前の動作)は省略する場合が多々あります。

第12挙動
右後屈立、左手刀受
前屈の前足(右足)を軸に左回りに、左手刀を右肩前上から、右手刀はやや左斜め下から、

 左手刀を左肩と同じ高さに、肘を直角に曲げて、右手は水月前に水平に構えます。

第13挙動
左後屈立、右手刀中段受
右斜め前方向に左後屈立、手刀受け

 第14挙動
左後屈立、右手刀中段内受
左足を軸に右方向に回転し、右手刀受

第15挙動
右後屈立、左手刀中段受
左斜め方向に、左手刀受


少し上から見た図です。

第16挙動
左脚前屈、逆半身、右中段内受
右足を軸に、左足を裏正面(この絵では向こう側)に移し、右手を握りながら左肘の下を通し、右肘を中心に左から右へ大きく半円を描くように回して、前腕を立て、同時に左手は前腕で脇腹をするように、左腰に引きます。
ここは、前に出ている脚と、腕が逆になるので、逆半身になります。この場合右肩が前に出て、左肩を引くようになります。腰より上がねじれるような感じです。
左脚前屈は、普通の前屈立よりも歩幅が短めになります。ほんの少し歩幅が短いのかと思っていましたが、教本には、「おおむね前屈立の半歩幅」とあります。

 正面からのカメラではわかりにくいので、カメラ位置を動かします。
少し上の前から見た図です。
 右拳を左肘の下を通し...のあたりです。

右中段内受。逆半身です。

第17挙動
左脚立、右中段前蹴蹴上
左足の位置と左右の拳の位置はそのまま、腰を左足の上に移しながら、右膝を右腕の下にかいこみ、虎趾(こし)(=上足底(じょうそくてい))で、右拳の前方を蹴り上げ、直ちに引き寄せます。上足底は、脚の指の付け根の少し膨らんだところです。

第18挙動
右前屈立、左拳中段突
蹴った足を前におろして、右前屈立になると同時に、左拳で中段突き、右拳は脇をするように、右腰に。
17,18挙動は連続で。
 第19挙動
右脚前屈、逆半身、左中段内受
右拳はそのまま、左拳を右腰前から左肘を中心に、右から左へ大きく半円を描くように回して、前腕を立て、内受け。内受けと同時に右肩を後ろに引き、左肩を前に出し、逆半身になります。さらに、同時に右足を自然に引き寄せ、右脚前屈(おおむね前屈立の半歩幅)になります。
前屈立の半歩なので、この 絵よりもさらに歩幅が狭くなるのだと思います。

第20挙動
右脚立、左中段前蹴蹴上
両拳はそのまま、左膝を左腕の下にかいこみ、虎趾で、左拳の前方を蹴り上げ、直ちに引き寄せます。
この絵は、蹴り位置が中段より少し高くなってしまいました。 (しかも光の方向が前後の絵とちがいます。)


第21挙動
左前屈立、右拳中段突
蹴った足を前におろして、左前屈立になると同時に、右拳で中段突き、左拳は脇をするように、左腰に。
20,21挙動は連続で。


第22挙動
右前屈立、右中段諸手(もろて)受
右脚を前方にすりだしながら、両拳同時に動かして、右拳は左胸から右肩前に回して、前腕を立て、左拳は小指の側を右肘内側に接するように添えます。



 カメラ位置を戻しましょう。


第23挙動
左前屈立、左下段払
右膝は屈したまま、右脚を軸に左回りに左足を移しながら、左拳は右肩前上から、右拳は左腰前から、同時に動かして、左下段払い。




第24挙動
右前屈立、右上段揚受
左拳を開き額前上に揚げ、手の甲を外にかえし、右足を斜め前にすり出しながら、上段揚受します。


第25挙動
右前屈立、右下段払
左脚を軸に、右回りで、右足を右方向に移しながら、下段払。

第26挙動
左前屈立、左上段揚受
左斜め方向に上段揚受(ここだけでは無いのですが、右手を額の前に出すなどの動作は省略して書いています。)
ここで気合!!


以上、平安二段、全26挙動でした。
次回は、平安三段の予定ですが、もしかしたら、別な型にするかもしれません。
また、どうでもよいといえば、どうでもよい話ですが、次回はキャラクタを変えてみようと思っています。(キャラクタを変えると、動作は作り直しで使い回せないので、少し大変なのですが)

それではまた。


2012/04/15

平安二段・前編(HEIAN NI DAN 1/2)

さて、今回は平安二段です。
今回も同じキャラクタを使います。Poser8付属の「アリソン」という女性のフィギュアの派生フィギュアでIZUMIという名前のようです。日本人なので今回は、黒髪にしてみました。(今ひとつレンダリングしたら黒じゃなくなっていますが)。
とりあえず便宜上、「IZUMIさん」と呼びます。

さて、始めましょう。
平安初段は、「全体の流れ」と「詳細」に分けましたが、見る立場からは、あっちいったりこっちいったりでわかりにくいかと思い、今回は、最初から詳細で、前編と後編に分けました。

用意

用意です。平安初段と同じです。いや平安型は初段から五段までこの構えから始まります。

用意~第1挙動
右足を軸として、左足を左にすり出します。
 第1挙動
右後屈立、左背腕左側面上段横受、右前腕額麺横構
左腕を左側面上段へ肘は型の高さに、額の前に、
右腕は肘を耳の高さに、両腕同時に上げて矩形(四角形)を作ります。
両拳を同時に、拳と拳の間が矩形の対角線を通るように動かします。
 第2挙動
右後屈立、左上段外流し受、右拳槌左側面外回し打
立ち位置はそのままで、左拳を右肩前上に引き、右拳は半円を描いて左側面へ。
これは、相手の左上段突きを左前腕で外から内に流し受して、肘関節へ右拳槌外回し打ちをします。相手の腕をはさみつけるような感じになります。
 第3挙動
右後屈立、左拳左側面中段突、右拳右腰
立ち位置はそのままで、左拳を左側面へ偏りやや低めに突き出すと同時に、右拳を脇腹をするようにして右腰に引きます。
挙動2と3は続けておこないます。
 第4挙動
左後屈立、右背腕右側側面上段横受、左前腕額前横構
両足の位置はそのまま、右側に振り向き、重心を左にうつし、カカトを軸に、右方向を向きます。
挙動1と同様、両腕を左斜め下から、右斜め上に、そろえてあげて矩形を作ります。
  第5挙動
左後屈立、右上段外流し受、左拳槌左側面外回し打
立ち位置はそのままで、挙動2と同様の動作を右方向にします。
第6挙動

左後屈立、右拳右側面中段突、左拳左腰
立ち位置はそのままで、挙動3と同様の動作を右方向にします。
挙動5と6は続けておこないます。



第7挙動
左脚立、両拳左腰構、右足裏左膝横、
右裏拳上段横回し打ち、右足刀中段横蹴蹴上

この位置からIZUMIさんの後ろの方向に、右裏拳と、右足刀蹴上をおこないます。

右足を半歩右方向に引き寄せ、腰を右に回転して、後方を振り向きます。
左足のつま先はこちらを向いていますが、教本では右方向と書いてあります。

<この先は見にくいので、カメラ位置(視点)を一時変えます。IZUMIさんのこちらから見て左側に回りこんで、すこし近づいています。>
左足で立ち、右足首をしっかり折り曲げ、膝頭を右方へ向け(※)て、足裏を左膝横にかるくつけるように、かいこみながら、両拳は左腰....

右裏拳を右側面上段へ、右足刀を右側面中段へ
右足はすぐに、膝横に引きます。
( ※・・・右膝の方向が「右方向」というのが、この場の位置から(IZUMIさんの体が向いている方向から見て)右と解釈しています。蹴上なので、蹴る方向に足をかかえるのだと思います。)


第8挙動
右後屈立、左手刀中段受
左方向正面に振り向き、両手を開き、左手刀を右肩前上に、右手刀をやや左斜め下におろし(手の甲は上です)右足をおろし、左足を前方へすりだし....

右手の位置はこの絵よりももう少し下です。(少しカメラ位置を斜め上方向に移動しています。)
右後屈左手刀受
(カメラ位置戻します)
 第9挙動
左後屈立、右手刀中段受
左脚を軸に、右脚をすりだし、右手刀受します。
 第10挙動
右後屈立、左手刀中段受
同様に左手刀受で前進
 第11挙動
右前屈立、左掌中段押え受、右中段4本貫手(縦貫手)
右足を前方へすり出しながら、左掌で相手の中段突の手首を押さえる気持ちで、左前腕を水平に倒します。

右四本貫手を、左手首の上から中段につきだし、左手を甲が右腕の下をするようにして、上腕の下まで引き、右前屈立ちします。
ここで気合!!
挙動10と11は、続けて素早くおこないます。

左手の押さえ受けをしたら、そこで止めず、すぐに貫手を入れましょう。

少し斜め上から見た絵です。

さて、今回はここまで、近日中に後編を掲載します。

2012/04/01

平安初段・詳細(HEIAN SHODAN-Detail)

今回は平安初段・詳細というタイトルですが、一部の挙動と挙動の間の動きについて、まとめてみたいと思います。実は私自身も空手の修行中ですが、意外と思い込みが多かったりします。なんらかの曖昧な事柄とか、選択肢が多岐に渡る事柄については、基準が必要です。先日師範にこのブログの事を話したら、教科書を貸して下さいましたので、かなり参考にさせていただきました。


2012/04/07 Updated.更に教本の内容に合わせる。一部内容も修正。



用意~第1挙動
まずは最初の「用意」から第1挙動の左下段払の間です。
腰を落として、左へ左足をすりだしながら、進行方向に右手を出して、そこから下段払いです。

教本には、「右拳を腰前に出して」とあります。
この両画像の間ぐらいなのかもしれません。後日修正しようかとは思います。

第3~4挙動
第3挙動の右下段払いの後、第4挙動の拳槌打ちの間です。
わかりやすいように3つの画像を重ねてみました。さらにわかりやすいように向かって左方向に、ずらして配置していますが、実際は左足のかかとの位置は変化しません。手前の絵から順に後ろの絵に移っていきます。私の頭の中にあった絵を先に出しますと、
こんな感じです。第3挙動で下段払した右手を掴まれて、それを振りほどいて、拳槌をきめるのですが、教本には「右足を半歩引きよせながら、右手首をふりほどくように内転させつつ、右拳を左下から左肩の前へ」
とあります。
右手を内側にひねって横腹の前へに引きつけます。(一番手前の人)。
「右手を内転させつつ」が二番目の人で
「左肩の前へ」が三番目の人です。

右拳は「おおむね肩と水平の位置にとめる」とあります。相手のどこに拳槌をかますのかはわかりにくいのですが、位置的には相手の顔とか、肩のあたりかと私は思っていました。

参考までに、別な本に、写真があり、それを真似て作ってみました。
右手を掴まれたまま手前に引き、内転しつつ振りほどき、このとき相手は引っ張られているので、前につんのめったようになっているので、拳を振りあげて脳天に拳槌をかますというようなニュアンスの事が書かれていました。(機会があったら、相手の方の絵も入れてみたいところです)
 

くどいようですが、見易いようにずらしているので、実際左足の位置は変わりません。
試しにこの絵(脳天鉄槌打版)を第3挙動の右下段払も含めて重ねてみると以下のようになります。
(手前の3つの画像を半透明にしてみましたが、最後の鉄槌打の人がほとんど見えません。
まぁ次に行きましょう。)
第6~7挙動
上段揚受の手順になりますが、左下段払の後、左手開掌(左手を開いて)額の前に揚げます。
この絵は、その後、前屈から前進する途中にになります。後ろ足を摺り足で前足の横に持ってきます。ここで上下してはいけません。同じ高さで進みます。


さらにその少し後です。額の前に出した左手を引き、右手で上段を受けるわけですが、顔の前あたりで、両手を交差します。教本では「顎の前で交差」とあります。少しこの絵の交差位置は高いかもしれません。
(今回の平安初段ではカメラの方向は変更しないつもりでしたが、少し寄って斜め上から見てみました。)

第9~10挙動
揚受の後、前足を軸に左に素早く回ります。
 気合を入れたら
素早く、右腕を前に出し、左手を右頬に持って行き、次の下段払の体勢をつくります。

第20~21挙動
いきなり飛びますが、最後の部分です。教本の言葉を引用しますと、
「右手刀受から、左斜め方向足をすり出しながら、左手刀を右肩上から(甲は外向き)、右手刀はやや左斜め下から(甲上向)、同時に動かして」とあります。
(この絵はすり出すべき左足がすこし向こうを向きすぎている気もします。)
 そこから、後屈立ちをになりつつ手刀で受けます。
「左手刀を肩と同じ高さに(甲斜め上向き)、肘をおおむね直角に曲げて脇腹の横へ、h擬似と脇腹の間隔およそ拳一握り半の位置に、右手刀は水月前に水平に(甲下向)、指先が左脇腹と並ぶくらいに構えて....」と教本にはあります。
(「水月」とは、みぞおち、みずおちの事で、胸骨の直下の凹んでいるところです。)

今回は、以上です。なんだか私自身のお勉強にもなります。それはそれで良いことでは無いかとも思っています。

次回は、平安二段にしようと思っています。
私の意見ですが、平安二段が、初段よりも難しいとは思いません。(むしろ平安初段が一番難しく感じる今日この頃です。)ですが、複雑な動きが増えてきますので、画像作りが大変になります。案外画像を作成するのは、時間がかかるのと、個人的な諸都合(大会があるので、絵を描いている場合じゃない。)により、少し公開まで時間が掛かるかもしれません。

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参考文献は、「はじめに」(このブログの最初の投稿)に書いておきました。